うちの母親はアルツハイマー型認知症でした。かなり重度で認知症もかなり進んでいたので、精神障害手帳を持っていました。殆ど寝たきり状態だった母親が誤嚥性肺炎で入院して、看取るまでのことを書きました。この記事を読んで頂くことで看取りまでに何が起きるのか、どのような対処方法が必要かなどが判ります。また、医療費や入院費などが判ります。
細かなことは追記していきます。
母親の状況
アルツハイマー型認知症を患っており、重篤でした。精神障害手帳等級1を持っていました。このような状態になるまでに、通所介護を約10年くらい続けてきました。要介護5となり、既に数年経過しており、たまに誤嚥することもありました。
母親の状況は以下の通りでした。
- アルツハイマー型認知症
- 要介護5
- 誤嚥性肺炎になりやすい
- 精神障害者保健福祉手帳
- 医療福祉費支給制度(マル福)
誤嚥性肺炎で入院
誤嚥性肺炎で何度か救急車を呼んでいたことがありましたが、今回の誤嚥は母親が身動きできなくなるくらいの症状だったということもあり救急車を呼びました。
2019年3月8日 誤嚥性肺炎で入院
2019年3月8日に誤嚥性肺炎で市民病院に入院をしました。血圧が大きく下がってしまうこともありましたが、なんとか持ちこたえていました。といっても、認知症がかなり進んでいる状態なので、寝たきり状態で植物人間に近い状態でした。かろうじて瞬きをするという状態でした。市民病院では、退院計画書を作成してもらうものの、なかなか退院先が見つかりませんでした。
併せて、母親の血圧が一時的に大きく下がるときもあり、安静を必要とするということから、転医することを先延ばしにしていました。
2019年3月8日~3月31日までの入院費
母親は、医療福祉費支給制度(マル福)を持っていたので、医療費が免除されます。よって実費分だけの支払いで済みます。
入院費は以下の通りとなります。
- 診療費合計:1,021,160円
- 食事療養費:460円
- 支払い金額:460円
2019年4月11日
市民病院から紹介を頂いた病院に面談に行った。どのような介護をしてくれるのか、どのような医療行為をしてくれるのかというよりも、お金の話がメインでした。1ヶ月でオムツ代だけで10万円くらいになるとのことでした。高額すぎて憤りを感じました。というよりも、そういった値段設定をしている病院や施設もあるということを知って欲しいのです。介護療養型医療施設の場合、病院側が用意するオムツなどを使用しなければならないこともありますので、それは理解できます。
院内感染などを予防する目的もあるようですし、廃棄するのにコストが必要となるのも判ります。だけど、入院もしてない、母親の状態も看てないのに、一ヶ月でオムツ代が10万円になりますというのは、取ってつけた様な値段設定だなと不信感しかありませんでした。
2019年4月12日
市民病院に行き、相談員の人ともういちどお話をした。昨日、紹介してもらった病院ではちょっと難しいですという話しをしていたところ、昨日の病院側から相談員の人のところに直接連絡が入り、病院の方からお断りされました。
2019年4月15日
たまたま、2019年4月開院される介護療養型医療施設があり、そちらを紹介してもらうことができました。
2019年4月23日に介護療養型医療施設の方へ移りました。
転医する際には、市民病院まで介護タクシーで迎えに来てもらって、新しい病院まで母親を運んでいただけました。
2019年4月23日までの入院費
- 診療費合計:690,670円
- 文書代:3,240円
- 支払い金額:3,240円
転医先の病院までの介護タクシー費用
ストレッチャーで病室まで来ていただいて、母親を乗せてもらって運んでもらいました。以下の介護タクシー費用はストレッチャー使用+介助料金も含まれている金額となります。
- 介護療養型医療施設までの介護タクシー:6,000円
2019年4月23日 介護療養型医療施設に転医
新しい病院に移ってから、しばらくの間は、パジャマ、肌着、タオル、オムツなどは持ち込んでいました。だけど、オムツを買って病院に持ち込んだりするのは、意外と大変です。パジャマやタオルも洗濯が必要なので、定期的に洗濯して、また病院に持ち込まなければなりません。この大変さを軽減してくれるのが、病院側が用意してくれるオムツを利用することです。
どこの病院でもあるかと思いますが、入院サポートセットとか、ケアサポートセットというようなネーミングで、オムツ、タオル、パジャマ、肌着などを日額で利用できるサービスがあります。そういたサービスを契約するとかなり体力的な負担を減らすことができます。病院側が用意してくれるオムツの場合、オムツの枚数も制限がありませんし、病院側がオムツを替えてくれるときには、常にオムツの在庫があるという状態なので、ある意味では介護しやすい状況を提供することができるからです。
それだけではなく、タオル、歯ブラシ、リップクリーム、保湿クリーム、コップなども利用できるのでとても助かります。長期入院に必要となるケア用品が全て揃うという感じです。オムツ、肌着、パジャマ(寝間着)などはデイサービスでも、特養などでも実費となります。なので、入院費、医療費だけを考えるのではなく、オムツなどの実費のことも考えることが必要となります。
介護用の肌着、寝間着などは購入すると高い
介護用の肌着、寝間着などは意外と値段が高いです。アマゾンでチェックしてみて判るはずです。介護用の肌着、パジャマ、寝間着というのは思っている以上に値段が高いです。ですから、病院側が用意してくれるオムツ、肌着、寝間着が利用できるように契約しておくと良いです。意外と病院側が用意してくれる、オムツ、肌着、寝間着の方が価格が安いこともありますし、日割り計算してくれることが殆どなので、月の途中からでも申込みしやすいです。
金額が全てではありませんが、少しでもコストを抑えることができれば、介護する側のメンタル的なダメージを軽減することもできます。
2019年6月21日
母親の点滴をやめた日で、亡くなった日でもあります。
つまり、点滴をやめたその日に亡くなったということです。
忘れもしない2019年6月21日(金曜日)その日は、午後1時過ぎに見舞いに行きました。
母親の状況などを確認したりしましたが、手足が浮腫んでしまって、血管が見つからなくなり、点滴が入らなくなってきました。本日から、点滴をするのを止めて、本人の生命力に頼ることになりますと、説明を受けました。
とうとう、この時が来たのかと思いましたが、寂しさや哀しさはありませんでした。
上の写真は浮腫みが無いときの写真です。血管も見えています。
看取りのときに、点滴が入らなくなると言いますが、どのように点滴が入らなくなるのかというのは、その人、その患者さんによって症状は異なるかと思います。うちの母親の場合、手足が浮腫んでしまって、血管が圧迫されてしまっているし、血管が探せないという状態でした。
上の写真は手足が浮腫んでいる状態です。血管が探せないし、点滴の針が入らなくなっていたようです。
手足が浮腫むというのは、既に身体全体の代謝が悪くなっていたようです。心臓も弱っていたということもあり、代謝がうまく行えない状態になっていたようです。
そして、午後5時45分頃に病院から電話を頂きました。主治医の先生からの説明が聞ける日時のお知らせでした。
その後、帰宅して自宅でゆっくりしていたときに、また病院から連絡がありました。
午後9時15分くらいでした。
容態が急変してしまったとの連絡でした。直ぐに病院に行きましたが、既に母親は亡くなっていました。そして、先生に死亡確認をしてもらって、死亡診断書を作ってもらいました。何が伝えたいのかといいますと、点滴をやめたときには、どれくらいで亡くなるのかということです。
うちの母親の場合、点滴をやめて約8時間後に亡くなったということになります。
入院費・実費分
市民病院
2019年3月8日~3月31日までの入院費 | 460円(領収書の画像) |
2019年4月1日~4月23日までの入院費 | 3,240円(領収書の画像) |
介護タクシー | 6,000円 |
介護療養型医療施設
2019年4月23日~4月30日まで | 0円 |
ケア用品(オムツ・タオル・パジャマ等) | 6,304円(領収書の画像) |
2019年5月1日~5月31日まで | 11,470円(領収書の画像) |
ケア用品(オムツ・タオル・パジャマ等) | 24,428円(領収書の画像) |
2019年6月1日~6月21日まで | 34,770円(領収書の画像) |
ケア用品(オムツ・タオル・パジャマ等) | 18,847円(領収書の画像) |
合計金額:105,519円
※その他、実費でパジャマ、寝間着などを購入したりしていますが、細かな金額は省いてます。
※今までデイサービスに通っていた金額などは含まれてません。
看取りまで
自分の母親を看取るまで何をするのか、何を想うのか、それは人それぞれだと思います。母親の認知症が進んでいて、瞬きもしない状態でも、私は毎日のように病院に見舞いに行ってました。見舞いというか顔を見にいくというか、生存確認みたいな感じだったのかもしれません。
この記事を書いている今は、2019年8月1日です。
夏です。
デイサービスを利用して、通所介護をしていた母親が入院したのが2019年3月8日で、亡くなったのが2019年6月21日です。たったの3ヶ月ですが、私にとっては激動の3ヶ月間でした。そして、あっという間だった感じもします。その間に父親が癌が入退院を繰り返し5月14日に亡くなっており、忘れられない3ヶ月間です。以上、アルツハイマー型認知症要介護5だった母親が誤嚥性肺炎で入院して、看取りから亡くなるまでのことを書きました。何か参考になる点が少しでもあれば幸甚です。